坂の上のタル

 Tartarugaに乗ってみての印象は、「とにかく良く回る、転がる、進む」。

ペダルもクランクもハブも、回転がとてもスムーズです。タイヤが回り出すと、「もう漕がなくてもいいんじゃね?」って思う位、まるで滑るように進みます。

そして、これは小径車全般に言える事なのでしょうが、発進がとても楽。700cだと信号で止まる度にギアチェンジしないと発進がキツいのですが、Tartaは多少重いギアでも苦にならない。

いやはや、もう素晴らしい走行性能です。


ただしこれらは「平地」での評価。


一部の特殊な人を除いて、自転車で坂を登るのが好き、って人はいないですよね?

かく言う私も、やっぱり好きではありません。


私は今まで、ずっとMTBに乗ってきました。

3年前に初めて700cのクロスバイクを入手したのですが、それもTREKDual Sports 3と言う、今では殆んど見なくなったフロントサスの、「オフロードもそこそこ行けまっせ」と言うモデルをわざわざ選択しました。


これらに共通する点は、変速比がワイドレシオである点です。リア9速で、11~32T。急な坂でも、ギアをローにして、チンタラ行けば何とか登り切れると言う安心感がありますし、実際、インナー×ローで、歩くよりも遅い位の速度で坂を乗り越えた経験が何度もあります。


Tartarugaのリアスプロケは、10速で11-25Tと言う、ロードバイク用のクロスレシオなものです。これは初体験。と同時に、「こんなので坂登れるのかな、俺。」と言う不安が頭を過ぎります。


「これはもう、やってみるしかない。」


と言うことで、札幌市内にある、比較的標高の低い「こばやし峠」を登ってみることにしました。


実はつい数日前に、TREKDS3でこばやし峠を走ったばかりだったので、その時との比較もしやすいな、と思いました。


発寒から新琴似通りを西野の方へ進み、手稲左股通りに入って盤渓経由でこばやし峠に至るほぼ上り坂のみのルートを行きます。


いざ走り始めると・・・思っていたよりもスイスイと進みます。印象としては、DS3よりも楽。スピードが出るという訳ではないのですが、700cで感じる、後ろに引っぱられているような「負の力」をあまり感じません。

漕ぎ出しが軽いのが小径車のメリットですが、慣性が付きにくい登り坂ではその特性が有利に働くのでしょうか。


あと、立ち漕ぎがし易い!とも感じました。700cの時は坂の途中で立ち漕ぎを始める際に「パワー全開!」モードへの切り替えを余儀なくされる感じがします。一方のTartarugaは、「スピード落ちて来たな、すこし加速するか」って感じでスッと立ち漕ぎを始め、スルスルと勢いが着いたらまたサドルに座る、と言う流れが、とても楽に出来てしまいます。

立ち漕ぎ時のダンシングもTartaの方がやり易く感じます。小径車故の重心の低さと、車体の軽さが関係しているのでしょうか。


結果、先日のDS3の時よりも楽に、しかも5分位早く着くことが出来ました。





ただし、下りに関しては、直進安定性に勝り、しかも強力な油圧ディスクブレーキを搭載したDS3の方がはるかに安心です。

でも、下りに関してはどちらも疲れないので、急ぐ必要が無ければ、時間をかけてゆっくり安全に乗れば良いだけのことですよね?


今回の峠上り下りの経験から考察すると、

・上りはTartaの方が速い

・下りはDS3の方が速い

と言うことで、トータルの時間には大きな差が生じない、と置いた上で、


・肉体的疲労はTartaの方が少ない


と言う点で、Tartaに軍配が上がる、ことになります。


(ただこれも目的次第で見方が変わる訳で・・・トレーニングやフィットネスが目的なら、少し身体に不胆がかかるDS3の方が良い訳です。)


今まで、アップダウン多めの長い道程を走るとかなりヘトヘトになっていましたが、同じ道程をTartaで走ったらどうなるか、俄然興味が湧いて来ました。


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